働くことの価値
少し前『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(略して、もしドラ)が流行り、ドラッカーという名前マネジメントという著書が有名になりました。
時に「経営管理論」と訳されるマネジメントで、何しろ「管理」ですから、管理職や経営者、これから出世していこうという人には役立つけれども労働者には無関係と思われがちなマネジメントですが、ドラッカーの著書の中では、たびたび「仕事を通して得られる価値」すなわち「働くことの価値」について言及されています。
働くこととマネジメントは決して無縁のものではありません。
学校を卒業し社会に出ると就職して働くことになります。
なぜ働くのでしょうか?
「お金のため」?
それだけでしょうか?
もしそうなら強盗団でも、最近はやりのオレオレ詐欺でも、お金が入るわけですから就活を経てがんばって就職しなくても構わないことになります。
ドラッカーの(ちょっと有名な)「3人の石工」というたとえ話がありますので紹介しましょう。
ある建築現場で、何をしているのかを聞かれた三人の石工のうち、
「一人目の男は『これで食べている』と答えた。
二人目は手を休めずに『腕のいい石工の仕事をしている』と答えた。
三人目は目を輝かせて『国で一番の教会を建てている』と答えた」
勘のよい読者の皆様は、もうおわかりですね。
一人目は「お金のため。暮らしのため」働き、二人目は「自分の価値、自分の満足感のため」働き、三人目は「地域、社会のため(他人のため)」働いています。
さて、あなたは何のために働いていますか?
何のために働きたいですか?
働くことの価値はどこにありますか?