就職体験談 第2回 竹本さんと長谷川さんの場合
竹本達哉さん(金沢工業大学) | 長谷川真澄さん(関西学院大学) |
―まずは就職活動、お疲れ様でした。4月から新生活ということで、楽しみですね。 就職活動を振り返って、一言で表現すると、どうでしたか?
竹本 率直な感想としては、本当にまわりの方々に支えられた就職活動だったので、感謝の気持ちでいっぱいですね。
長谷川 私も竹山さんと同じで、就職活動中は金銭的にも精神的にも余裕がなく、家族や友人に支えられたので感謝しています。
―勤務地はもう決まっているのですか?
竹本 まだ未定でして、研修の後に決まりますが、富山と大阪のどちらかの配属になります。
長谷川 私は7月まで研修でその後配属が決まりますが、全国どこになるか分かりません。決まってからも定期的に全国転勤がつきまといますね。
―具体的に、どのくらいの企業にエントリーしましたか?
竹本 20社エントリーし、5社通過し、内定は4社から頂きました。
長谷川 50社エントリーし、30社通過、内定は3社から頂きました。
―就職活動はいつ頃から開始しましたか?
竹本 だいたい1月頃からESや面接の対策を大学で始めました。6月に内定を頂いたので、大体半年間就職活動していましたね。
長谷川 私は12月頃開始し、内定は4月に出ました。まわりの友人の状況を見る限りでは、比較的早く決まりました。
―就職活動にはどのくらいの費用がかかりましたか?
竹本 私は地元を中心に就職活動をしていたので、殆ど交通費等はかかりませんでした。移動も車でしていましたね。
長谷川 私は10万程度でした。会社から出して頂けるケースもありました。ただ、アルバイトをしている余裕がなかったので両親に助けてもらった部分も多かったです。予想外の出費も多かったので、もっと貯金しておけばよかったなと今では思います。
―就職先は、何を重視して探していましたか?
竹本 私は地元で就職したかったので、勤務地を重視して探していました。
長谷川 MRになりたかったので、製薬会社の大手を中心に探していました。父親がMRなので、その点では色々な意見を聞けて参考になりましたね。あとは第二志望の金融業界も受けていました。
―企業研究はどの様に行っていましたか?
竹本 会社のHPを見たり、インターンシップに参加したり、会社説明会で先輩方のお話を聞く機会を積極的に設けるようにしていました。OB訪問も積極的に行っていました。インターンシップは実際にその企業で働くので、自分がそこで働く姿がイメージしやすかったです。
長谷川 先ほども申しました通り父親がMRですので、父に話を聞いていました。どの会社がどのような分野に強いのか、その会社ではどういう仕事が出来るのかを詳しく聞いていました。身内からはありのままの話が聞けるので、その点はラッキーでした。
―ESや面接の対策はどの様に行っていましたか?
竹本 研究室の教授にチェックして頂いたり、キャリアセンターの方々にサポート頂いて面接の練習を何度も行っていました。
長谷川 私もキャリアセンターでESを添削して頂いたり、友人ともお互いのESを見せ合って情報交換なども行っていました。
―面接で驚いた質問などはありましたか?
竹本 驚いた質問などは特になかったですね。自己アピールや学生時代注力したことなど、想定内の質問が多かったように思います。
長谷川 自分を動物にたとえたら何か?と聞かれました(笑) 集団面接で順番が最後の方だったので考える時間があり、しっかりと対応できました。運も重要ですね。
―就職活動中に志望度が上がったり、下がったりした出来事はありましたか?
竹本 面接中にとても和やかな雰囲気だったり、面接官が一緒に働きたいなと思えるような方々だったので、自然にこの会社で働きたいと思うようになりました。面接官が熱心に会社の事を話して下さる姿を見ると、素直にいい会社だなと思えました。
長 谷川 説明会や面接の時に人事の方の対応がいい加減だったり、質問しても明確な返事が返ってこなかった場合は少しガッカリしました。逆に志望度がそれ程 高くなかった企業でも丁寧に対応して頂いた時は、この会社なら安心して働けるのではないかと考えるきっかけになりました。
―どう行動できたから内定を勝ち取れたと思いますか?
竹本 自分の考えていることや想いを、どうすれば簡潔に分かりやすく伝えられるのかをずっと考え、練習していました。それがうまく伝えられたのが、良かったのだと思います。
長 谷川 私は、積極的に行動出来たから成功したと思っています。ESの添削や面接対策等、まわりの皆さんにチェックして頂いたり、OB訪問も行ったりと積 極的に自分で考えて行動できました。それが成功につながったのだと考えています。まわりのアドバイスも柔軟に受け入れられた事も大きかったと思います。
あとは、面接でうまく答えられなかった所は帰宅してから徹底的に練習するようにしました。気持ちの切替えも心掛けていたので、精神的にも安定していましたね。
―逆にうまくいかなかった事はありますか?
竹本 最初の方の面接はやはり緊張もあり、うまく受答えが出来なかったのでダメでしたね。数を踏むにつれて、うまく対応できるようになってきました。
長谷川 面接でうまく答えられなかった時です。志望度が高い所からいきなり面接が始まったので、緊張したり、場数も踏めていない状態だったので臨機応変に対応出来ませんでした。
―今だからこそ言える失敗談はありますか?
竹本 私は車で移動していたのですが、面接に向かっている途中で追突事故に遭い、面接に間に合わなかったというトラブルがありましたね。電車だとこの様なことは起きにくいと思うので、後悔しました。
長谷川 私も予定をタイトに入れていた為、次の説明会に間に合わずに遅刻したということは何回かありました。道に迷って遅れたりもありました。もっと余裕を持つべきでした。
―就職活動で自分なりに工夫したことはありますか?(時間管理、ES・面接対策等)
竹本 私は時間管理です。予定を詰め過ぎないようにしたり、全てに余裕が持てるように予定を入れていました。
長谷川 面接の対策です。うまくいかなかった面接の後は、今後それに確り対応出来るように徹底的に練習したり、まわりに見てもらったりしていました。
あとはスケジュール管理です。説明会の日は説明会に集中し、ESを書く日はES、というふうに自分なりに集中出来るやり方でスケジュールを組んでいました。それによってスムーズに活動できましたね。
―最終的にはどのようにして今の企業に決めたのですか?
竹 本 大学時代に勉強していたことを活かせる仕事をしたかったので、それに最も近い事が出来る今の会社に決めました。インターンシップにも参加して、会 社の雰囲気を実際に体感でき、よりこの会社で働きたいと考えるようになったからです。地元に定着して貢献出来るという点も理想でした。
長谷川 父親やその知り合いに話を聞き、自分なりに考えた後決めました。人事の方に積極的に質問を重ね、ミスマッチのないように慎重に決めるように動きました。
―就職活動を振り返って、もっとこれをやっておけば良かった、又は、これをやっていて良 かったということはありますか?
竹本 私は志望度の高い会社からいきなり面接が始まったため、もっと練習しておけば良かったと思いました。やはり準備は大切ですね。
長 谷川 私は説明会や面接等で横の繋がりを作るように心がけていました。横の席に座った人と仲良くなって連絡先を交換して情報交換をしたり、お互いに励ま し合ったりと、その人達とは今でも良い関係ですね。 やっておけば良かったことは、WEBテストやSPIの試験勉強です。これで結構落ちてしまった企業が多かったので、もっとしっかり対策を取っておけば良 かったと思います。面接の前に落ちるという事はなるべく避けたいですしね。
―就職活動中に最も知りたかったことはどんなことでしたか?
竹本 私は離職率や社風ですね(笑) 長く働きたいと考えていたので、気になりました。
長谷川 私はお給料や家賃補助等、福利厚生面を知りたかったです。全国転勤があるので、気になるところでした。人事の方にも質問を重ねる等して、慎重に決めるようにしました。
―学生時代はどのようなことに注力していましたか?
竹本 野球部でキャプテンをしていたので、管理能力等をアピールしました。部活と勉強の両立も上手くできていたので、その点もアピールしました。
長谷川 高校の時に大きな怪我をして、それを乗り越えたことを話しました。その経験から、どんなことも乗り越えられる強さを身に付けたので。
―最後に、後輩へのアドバイスをお願いします。
竹 本 アドバイスをするとすれば、しっかり準備をする、ということですね。これにつきます。就職活動を通して学生時代にはなかなか出会えないような方に 会って話をするという機会が増えます。それによって自分も、学生の立場から社会人への第一歩が踏み出せたように感じます。その一歩をうまく踏み出すために も、準備はしっかりやっておくことが大事だと思います。
長谷川 私は気分転換を大切にしていたので、後輩の 皆さんにも気持ちの切替は大事にしてほしいです。ずっと就職活動をしていると息が詰まるので。その気持ちの切替によってうまくいかなかった時でも、翌日に はリカバリー出来ていました。良い時もあればうまくいかない時もある、というくらいの心構えでいると、気持ちも楽になる気がします。